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ノンフィクション体験記


2.野沢温泉の怪


これは温泉地での出来事です。
新潟から長野の方面へと向かっていた時の事です。当時新潟では地震が発生して大変だった記憶があります。

この地震の震源地とされる所から程近い所に松の山という温泉地があり、そこには段々畑もあり夏場に行くと素朴で、とても良い所があります。
隣の町は日本でも年間の降雪量が最も多い津南町があるのです。雪が多いためか家々が下駄をはいている、といっても上の1階の部分がコンクリートで覆われていて、冬場は雪のために2階部分から出入りしているらしい。

その日も撮影が終わり、松之山温泉でのんびりして次の日に帰ると言う予定であったのです。撮影が夕方までかかってしまったので、例によって宿探しが始まりました。

今回は温泉地という事もあり、あまり人に知られていない場所なので安心して宿を探す事ができると思いました。しかし、そう簡単にはいかなかったのです。

当時、電話ボックスに置いてある電話帳を開けて宿へ電話すること8件、どこの旅館も満室だったのです。その時には甥である子供を連れていたために今回ばかりは野宿という訳にはいかなかったのです。

当時、松之山温泉は密かなブームで県外からも沢山の人達がそっとやって来たものです。

これ以外に旅館はないし、こんな風に宿がなかなか見つからない時は、かなりの確率で霊との遭遇があるものです。「やばい!」
結局、松之山で泊まるのは諦めて、田舎道を飛ばし長野県の野沢温泉へと向かったのです。野沢温泉では幸い、2件目で泊まる事ができたのです。

さて、これからが問題なのです。甥と二人で眠りにつき、夜中の何時ごろだか分からなかったが、何となく目が覚めてしまった。

初めて泊まる旅館や遠い所で野宿などをした時には、夜中に目が覚めてしまった場合は、部屋の隅々や周りをじっと見渡してしまうものです。

「いたっ!」部屋の隅で頭だけがこっちを向いている。
テーブルの高さで首から上だけの霊。男性で50代後半か60歳くらいである。
早速コップに水を持ってきて、バックの中のお菓子と飴をテーブルの上に置いて、帰って頂くように話しかけてみた。

「頼むから出ないで帰ってくれ」
「一体あなたは何の目的でここにいるのか」
「名前は?」「お願いだから消えてくれ!」しかし、なんの返答もない。

それは首だけの霊だったのです。





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