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ノンフィクション体験記


19.アパートでの事件


アパート暮らしをしていた頃の話で、新築のアパートに住む事になったのです。
3か月位経った頃かと思う時、真夜中に何者かがわが家の玄関を開けようとしていた
のです。

寝ていると玄関でドアの所で金属製の音がしているのです。私は寝ていても夜中に音
がすれば必ず目が覚めてしまうタイプなので、何の音なのかじっと耳を澄まして聞い
ていました。

どうやら何者かが我が家の玄関を開けようとしていたのです。何の様なのか玄関まで
行き、開けようとしたら、私の耳元で
「ドアのチェーンをしなさい。チェーンをしなさい。」と声が聞こえて来たのです。

田舎暮らしで普段はチェーン等した事がなかったので、アパート暮らしも大変なのだ
なぁーと思い、さっそくチェーンをかけて対応しようとドアを開けた直後、ナイフを
持った知らない男が大きな声と共に我が家に入ろうとしたのです。

幸い、チェーンをしろという我が守護神の声が聞こえたので、かかっていたチェーン
がしてあったので事無きして済んだのですが、知らない人が夜中にわが家にナイフを
持って入ろうとしたのはただ事ではないので、一応110番して警察に連絡をし対応を
してもらったのです。

1週間ほど経ったある日の夕方、アパートの外があまりにも騒がしいので、窓を開け
てみたら、サーチライトが我がアパートを照らしていて、よく見ると救急車が2台と
パトカーが8台、警察車両らしき車が数台、わがアパートの駐車場に止まっているの
です。

救急車がサイレンを鳴らしながら1台出て行ったかと思ったら、わが家へ警察の刑事
さんが来たのです。

刑事さんの話によると、先程下の階で人が2人刺される事件が起きたと言うのです。
今までに何かおかしな事はなかったかと聞いて来たので、先日の真夜中に玄関でカギ
を開けようとして男がわが家へナイフを持って入ろうとした男の件を話したのです。

すると刑事さんは、下の階で起きた事件は1階の会社の社長を狙った犯行だと言うの
です。社長は私の住んでいる隣の家で、多分先日真夜中にわが家へ来た者は隣に住む
社長の家と我が家を間違って来たのではないかと言っていたのです。





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