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ノンフィクション体験記


17.コスモスに消える霊


秋になると国道沿いに長くコスモスの咲く場所があり、車でよく通過していました。

会社勤務の時に、職場の旅行会があり、当日は朝早く会社の正門前に集合がかかっ
たのです。私は同じ職場の女性宅へ向かい集合場所へ一緒に連れて行く事になった
のです。

我が家から職場の女性宅を経由するとかなりの遠回りとなり、それに早い時間帯の
集合だったので、当然私も早朝に家を出る事になったのです。

早朝の時間帯なので、薄暗い事もありヘッドライトを点けて走り前後には車もなく、
対向車もなく、私の車だけが通称コスモス街道と言われる道路を走っていたのです。

早朝と言っても5時くらいの時間帯だったかと思います。全然車は走っていないのに
も関わらず
、私の目の前をちょうど歩いて横切る一人の女性がいたのです。

私の車が1台だけなので、私が通り過ぎてから横断してもよいはずなのに、またここ
は横断歩道でもないので、わざわざ私が走ってくるのをめがけてその女性が横断して
行った様に私には見えたのです。

私もそんなにスピードを出しているわけではないので、その女性が通りすぎるまで
スピードを落としてゆっくりと走っていました。

よく見るとその女性は足の部分が透けて見えなくて、体が風船の様にフワフワ浮いて
異動しているのです。ふつう人間であれば左右の足を出して歩くのに、頭が少し上下
してもよいと思うのですが、なんとなく違和感のある歩き方をしていたのです。

その女性は横断が終わり、コスモスの中に入っていくのですがふつう人間がコスモス
の中に入れば、コスモスも人が通る事により揺れてもいいのに、一向に揺れていなか
ったのです。

今朝はおかしなものを見てしまったぁーと感じながら職場の旅行が終わったのです。
旅行へ行く前に何となく嫌な感じもしていたので、私は帰りに同じ職場の女性を家ま
で送り届けた後にまたそのコスモス街道を逆の方から車で走って帰ってみたのです。

すると、私が早朝コスモスの中へ女性が入って行った場所に差し掛かったのです。
そこには交通死亡事故現場として看板が立っていたのです。やはり私が目にしたのは
その時の霊だったのだと思いました。





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