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ノンフィクション体験記


10.カベに観音様現れる


私にも先生がいたのです。先生は若い時から不思議な力を持っていました。

先生が東京から我が地方へやって来ると、地元でいつも火事が起きていたのです。
先生がいる間には火事は起きないのですが、先生が東京へ帰ると、また火事が起きたものです。そんな事が2年もの間に6回程起きていたのです。もちろん放火などではなく間違いで発生しているものなのです。

先生は特殊な力があるせいなのか、心身ともに大変らしい。ある時先生は胆のうが痛いと言い病院へ入院しました。

当時、私の体験する不思議な事を理解してくれる人は先生以外にはいませんでした。
私は先生の入院している病院まで見舞いに行きました。 「よく来てくれたね」。
まだ私は中学生だったので見舞った先で先生にどんな話をしていいものか分からなかったのです。

すると先生はこんな事を言っていたのです。胆のうのレントゲンを撮ったら何も映っていなくて医者がびっくりしていたと・・・おかしな先生・・・
そんな話を先生がしている時、私はベッドの横の壁に目をやったのです。

そしたら煙みたいなものがフワフワと舞い上がり、何だろうとみてみたら、私の身長程の観音様が白い壁に現れたのです。時間にして5秒くらいだったと思います。
するとまた、煙みたいに消えてしまったのです。私はびっくりしてすぐ先生に話したのです。

先生は 「進ちゃん、よく見てくれたね、ありがとうね。」 
 「これで私の病気が治るんだよ」 と、言っていたのです。

すると先生は荷物をまとめ、退院の準備を始めてしまったのです。
診察に来た医者が退院の準備をしている先生を引き留めていたが、
「私の病気はもう治るんだよ」と、言ってとうとう勝手に退院してしまいました。

病院の外に出た先生は 
 「こんなレントゲンの映らない病院では」
 「次に何の検査をされるかわからない」 と
言っていたが、これだけではなかったのです。以前にも数回、他の病院でレントゲンが映らなかったという事なのです。

観音様も不思議だったが、先生も不思議でした。





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